次の文章は11月24日の日経新聞の19面の「やさしいこころと経済学」という欄に
掲載された記事です。
「やる気」を引き出すためには
外発的モチベーションと内発的モチベーションの両方が必要だと
述べています。
私の経験で言うと父は通知表で
5の評価だと千円、4の評価だと5百円を
(☆当時は、「優」「良上」という古めかしい評価でした!)
ご褒美にあげるという「馬の先にニンジン」を用意して
54年前に中学生だった私を走らせました。
最初は、そのご褒美ほしさに頑張ったのですが、
後になると、その褒を獲得するよりも
学級で1番になったり、学年でも3番以内に入る
成績優秀な自分がいることに気付いたのです。
つまり、それ以下にしたくない「自尊心」が芽生えて
頑張るようになりました。
つまり、最初は「外発的モチベーション」でやっていたものが
途中から「内発的モチベーション」によって自分をコントロールするように
変わっていったわけです。
でも、実際に内発的な自分の「興味」や「好奇心」で
自分をコントロールできるレベルに達するためには
様々な誘惑と戦う必要があると思います。
当時の少年たちは、差し詰め「山学校」であり、
三角ベースボールや相撲の誘惑でした。
今では、その比でないほど
世の中には刺激的で誘惑的な遊びが
満ちあふれています。
だから、今の親御さんたちの子育ては
昔と比較にならないほど困難で大変でしょう!
何故なら、自宅では「個室化」が進み、
自室にこもられたら親のコントロール下に置くことができません。
加えて、私が今使っているタブレットやスマホで全世界にアクセスできますし、
ゲームだって何だって完結可能な刺激に満ち満ちた誘惑が
出現しているからです。
しかし、私たち団塊ジュニア世代の子育ての時は、
まだ父のこの教えを真似して私独自のアレンジした方法が
駆使できる幸せな時代でした!
小学生の時は、兎に角数多くの本を読ませる。
体験を増やして考える癖を付けることを主体にしました。
そして、中学生になると例の通知表だけではなく、
定期考査の順位にもこだわりました。
学級で上位が取れたら、次は学年順位です。
高校生になると定期試験だけでなく、
県下一斉模試など様々な対外模試がありますので
提案しやすかったように思います。
長女も長男もこの作戦に乗ってきましたが、
途中から「自主自律」に変化していきました。
親の役割としては、時々手綱を緩めたり、
手綱を引いて注意を喚起したりしてやる程度で
済むようになりました。
今私たち夫婦は孫の子育てに関しては、
一切口出しをしません。
それは、生活を共にしていても(共にしていませんが)
しつけをしたり、教育的配慮をしたりするのは
気心の知れた両親が一番適役だと
考えているからです。
ただ、示唆に富む書籍を両親にプレゼントするという関与は
間接的にやっています!
ただ、それだけです!