2013年12月29日 代表
「冫」は、元々「ヒョウ」と読み、
「こおる・こおり」という意味なのです。
元は、甲骨文字にあって、
鏃(ヤジリ)が2つ重なった形で
描かれています。
即ち、水が凍って凝固した状態をかたどったものだそうです。
それで寒さに関わる漢字に
「にすい」として使われるようになりました。
「冷」「凍」「凝」などに使われていて
「つめたい」「こおる」「かたまる」という意味となります。
「水」が偏になると、
「氵」に形を変えて「海」や「河」など、
水に関係した字に使われます。
「氷」の部首は「水」ですが、
しかし、その大元は
「冰」と書いていたのです。
つまり、文字通り「水がこおる」ことです。
「冬」や「寒」の下の「チョンチョン」も
元は「冫」の形をちょっと変形しただけなのです。
旧字体を見るとはっきり分かるでしょう!
ところで、現在は世界で漢字を使う
国や地域は、3カ国しかありません。
昔は、ベトナムや韓国も漢字を使っていましたが、
現在は中国、日本、台湾の3地域です。
そして、それぞれ独自の発展と展開を見せています。
一番違うのは、「発音」と「字体」です。
発音は、当然として字体が違うのは
何故でしょうか?
元々は、1つでしたが
第2次世界大戦の終了後に違う道を歩み始めました。
中国人民共和国は「簡体字」を採用し、
中華民国(台湾)は「繁体字」を採用したのです。
日本は「文部科学省(文部省)」の定める規定に従い、
日本独特の漢字になりました。
私は、大学時代に「中国語」を専攻していましたので
「簡体字」を学習しましたが、
台湾とか華僑の人たちが大勢暮らす
香港、シンガポール、マレーシアへ行くと
「繁体字(旧字体)」も分からないといけません。
そんな地域に出かけることが多いので、
「漢字」の成り立ちや字体に関して
今でも関心が強い方です!